学生時代の若い頃、バックパックでヨーロッパを周遊したことがあります。
安宿に泊まって転々と移動します。
20やそこらなんて、たいして寝なくても元気なので、宿は荷物置き場くらいにしか思ってないのでだいぶ雑多なところでした。
汚ったない貧乏旅行をしたので、旅行中の不衛生には一定の耐性があります。
が、コロナ禍やロックダウンをヨーロッパで経験した私は、とある問題に直面しました。
まさかの、潔癖症を発症。
そして気づいたのは、日本がいかに衛生的か、といことでした。
コロナで浮き彫りになる日本の衛生意識の高さ

日本が衛生意識が高くて、欧米が低めなんて知っていました。
知っていて慣れている方でした。
コロナの前は公共の汚ったないトイレだって普通に使ってました。
想像を絶する汚さ、な時もありました。
どうやって使ったら女子トイレがそんなに汚れるの?ってくらいの汚れ方です。
どんなワイルドに手を洗ったら、手洗い場がそんなに水浸しになるの?と疑問なくらいの感じです。
でも、そこを気にしていては生きていけないので、普通に公共のトイレも使っていました。
汚れっぷりには疑問があるものの、コロナ以前の衛生意識は、現地対応用に低めに調節されていました。
コロナの始まりの頃は、コロナ自体よりもアジア人差別の方が正直怖かったです。
シンガポール人が道すがら「コロナ」と揶揄されて、声がする方へと振り向いたら、ボコボコに殴られる事件も近所で発生。
見ただけなのに。
振り向いただけなのに、なんて野蛮な。。
欧米人は、日本に比べて圧倒的に暴力に訴えがちです。
意味わかんないですが、すぐお店壊したり殴ったりします。
そんなわけで、コロナ発生当初は、アジア人という事実で人の目が少し怖くなり、コロナ本体より暴力沙汰とか差別に巻き込まれないように、そちらを注意していました。
なのに、なぜかコロナきっかけで潔癖症になりました。
潔癖症発症までのカウントダウン事件1

同じビルに、スペイン人の男性が住んでいました。
ある日彼は、階段で靴紐を結んでいました。
脚が長いのでしょうね。
靴紐を結ぶために、脚が長すぎて手が届かないのか、階段の手すりに足をのせて靴紐を結んでました。
二回言いますが、階段の手すりに靴を履いた足をのせて。
コロナ差別で気を張っていたのもあったのか、これを目撃した瞬間、なんとも言えない拒絶反応が私の中で芽生えました。
汚すぎる。
だって、手でつかまるところだよ?
なんで足のせるの?
足は地面を踏むところだよ?
今までだったら全く気に留めなかっただろう行動ですが、受け入れ難いと思いました。
彼はエリートサラリーマンで普段からスーツを着ています。
なので、教養は高めだと思います。
そんな彼でも足グセが悪い。
その日から、私は手すりを触ることを一切辞めました。
日本でコロナが少ないのは、DNAとかゲノムの配列がどうとか言いますが、まずは衛生意識が圧倒的に違います。
地べたに平気でどこでも座る。
靴は脱がない。
手は洗わない。
お風呂も毎日入らない。(人も結構多いです)
くしゃみを手で覆わない人が多い。(気がする)
素手でパンを食べる。
大人でも爪を噛む人が多い。
靴のまま、ベッドに寝っ転がる。
家と外っていう区切りがないのかな。
昔はかぶれていたので、ちょっとカッコいいと思ってたんですが、今考えると絶対いやだ笑。
よくよく考えれば行動1つ1つが衛生的とは言い難い。
潔癖症発症までのカウントダウン事件2
ある日、公共のトイレを使いました。
手を洗っていたら、女性が入ってきました。
その女性はリュックを床に置いて、トイレの個室に入りました。
2回言いますが、彼女は公共トイレの床にカバンを起きました。
個室にフックあるのに、なぜそこに置く?
なぜそこに置ける?
リュックは小さくて普段使い用で、旅行用のどでかいバックパックとかではないです。
なんで、トイレの床に置けるの?
私の衛生モラルが破壊された瞬間でした。
多分これまでの旅できっとこういう場面にはたくさん遭遇してますが、海外はそんなもんだよね、とあまり深く考えたことはありませんでした。
しかし、コロナが全てを突きつけてきました。
周りが手を洗わないから、周りの分も手を洗ったり、消毒したり2倍以上気をつけるのです。
何かに触ったら、絶対手洗いと消毒。
自分の個室以外から一瞬でも出たら着替え。
人の分まで衛生に気をつけていたら、ある日、共有物を何も触れなくなりました。
潔癖症と発症の事実を気づかせてくれた韓国ドラマ

ある日、友達に「この韓国ドラマ面白いから観てみて」と言われました。
「きっと君なら共感できるよ」と。
彼女もヨーロッパ在住のアジア人です。
「きっと気持ちが分かると思う」
そうして見始めたのが、 韓国ドラマ「Clean with Passion for Now」。
邦題だと
です。
ラブコメなんですが、大切なのは主人公の男性。
潔癖症を患っている潔癖王子なんです。
なんともコミカルに、その潔癖っぷりを表現してくれています。
汚くて物に触れたい感じとか、全てが細菌に見えてしまう感じとか、まさにこれは今の私ではないか!
そして、気づいたわけです。
どうやら私は潔癖症を発症したのだと。
潔癖王子の感覚に、猛烈に共感するわけです。
ラブコメだから面白いし切ないし泣けるけど、まずは潔癖症への心の底からのエンパシー。
韓国ドラマが人気なの分かる気がしました。
テーマもわかりやすいし、頭を使わないで観ていられる。
わかりやすくキュンキュンする。
そしてキャストも素敵。
ヒロインの女の子がめちゃくちゃ可愛いくて、見惚れちゃうし。
潔癖王子もスッとした韓国男子で目にも良い。
海外に出て再確認する日本のマナーの良さと衛生意識の高さ

日本にいる時は当たり前に思っていましたが、やっぱり日本人は圧倒的にマナーが良いです。
とっても綺麗です。
日本人は外で食事をした後に、「ライオンが来て食い散らかしたの?」っていう程にぐちゃぐちゃに席を荒らすことって、あまりありませんよね。
レストランでは自分の食べたものはある程度片付けるし、次の人のことを思って場所を整えます。
意識しないでも刷り込まれているので、多かれ少なかれ自然にそういう行動が取れていると思います。
もちろん、そういうことが出来る人も欧米人にもいますが、大多数という訳ではないようです。
あと、衛生意識のベースが違います。
手を洗う。
マスクをする。
お風呂に入る。
我々がデフォルトでやっていることは、海外から見るとめちゃくちゃ清潔です。
アジア人にはコロナに対して一定の抗体があるとも言われていますが、それは置いておいても、まず生活様式からして感染リスクが他国より圧倒的に低いのは確かです。
我々の生活スタイルはとっても清潔です。
誇りを持っていいレベルです!